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仮面ライダーW(ネタバレ)

仮面ライダーW(ダブル) Blu-rayBOX 1

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メインのキャラ立ちやライダーの格好良さ、星の本棚やドーパントといった設定はとても良かったのだが、父子関係があまりにも雑然としていたので映画では無いが記載する事にする。

園咲の毒親問題や「単発キャラの父子愛を主要キャラが否定したまま放置」をなし崩しで肯定的に描いた事をとりあえず良しとするとしても、1話から伏線を張っていたヒロインの実父であり主人公の精神的父親でもあったおやっさんの言及を映画でするのは如何なものなのか。
ライダー自体まだ平成の一部しか見てないので本シリーズにおける本編と映画の距離感は分からないが、せめてこれだけは本編に入れ込んで欲しかったと思わずにはいられない。
何故ならおやっさんは本編で繰り返し論じられる「ハードボイルド精神の原型」かつメインの中で唯一親兄弟の描写が無い主人公にとっての父性で、左翔太郎が鳴海亜樹子へ負い目を感じる所でもあり、ハー「フ」ボイルド呼びと絡めて主人公の精神性を問う鍵になり得たのだ。

これは視聴者の我侭なのかもしれないが、テレビシリーズならテレビシリーズ、映画作品ならその一作品のうちで完結させて欲しいと思う。
確かにテレビに映画、漫画に小説と複数の媒体で発信するものは多くある。それらを歓迎していても、メインキャラの内情に深く関わる物事を外部で語って欲しくはなかった。

相棒たるフィリップも家族という言葉に反応する回や、彼の家族が抱えていた問題本筋に深く関係していたし、おやっさんにまつわる主人公の掘り下げを期待していたというのは大いにあるというかそれしかないのだが。

しかし「お前の罪を数えろ」はライダーの中でもなかなか格好良い決め台詞である。
映画もまた見ようと思う。